私の住んでいる地域では、30代くらいで新築の住宅を購入する方が多く見えます。
私自身もゆくゆくは新築の家を建てて30年のローンを組み、そこに住み続けるんだろうな。という漠然とした計画がありました。
しかし、計画性のない新築戸建てやマンションを購入すると大変なことになります。
私は現在、築60年以上の中古住宅をリフォームして住んでいます。資産性のある住宅を購入しようとか特にそのような意図は購入時にはありませんでしたが、結果としてはいい選択だったと思います。
なぜなら住宅を土地値以下で購入できたこと、住宅ローンの支払いを抑えることができたのが大きいと思います。
今回は私の住宅を購入する際の注意点をご紹介したいと思います。
まず住宅を購入するにあたって、候補に入れるのは新築の戸建てやマンションではないでしょうか。
しかし、売る時に果たしてそのような住宅が高値で売れるでしょうか。絶対にプラスになるような値段では売ることはできないと思います。
なぜならば日本の住宅においては家屋の値段は年数と共にどんどん下がっていくからです。
一度買った家なんだから売らなければいいし、一生住み続けるから関係ないよ、と思うかもしれませんが、今はそう思っていても、今と同じような生活がずっと続くとは限らないからです。
例えば転職や転勤、離婚もそうですね。その他にもあらゆる理由で家を手放さなければいけない場面はやってくると思います。
現に私の周りの地域でも築浅の戸建てが売りに出されており、築5~10年くらいでも新築並みの値段となっています。
築5~10年で新築並みの値段だったら当然新築住宅を購入しますよね。
ではなぜそのように売りにくい値段で売りに出さなければいけないのでしょうか。それは適正な価格で売ると残債がのこってしまうからです。
『残債』とは住宅ローンの残高から住宅の売却価格を引いたもので、借入金が残る金額のことです。ようするに住宅を売ったとしても借金だけ残ってしまうので、残らないような価格で売りに出しているのです。
まさか購入するときは早々に売りに出すとは思わなかったはずです。そんな必ずしも他人事ではないことが現実には起こります。
私がおススメする住宅は築15年~20年程度の戸建てがベストと考えます。理想とするのはこのくらいの築年数で価格は1500万円以下でしょうか。
このくらいの価格築年数なら少しのリフォームで新築並みに変えることができますし、月々のローン返済額をかなり抑えることができます。
床、壁紙を張り替えのみですと30万円ほどでリフォーム可能です。キッチン、トイレ、お風呂などを最新のものにリフォームするとなると100万以上かかりますが、それでも150万円ほどの資金を追加するだけで新築同様にリフォームできます。
これぐらいの築年数ならリフォームしてそのまま住み続けてもいいですし、もしもライフスタイルの変更があったとしても、残債は残ることがないと思います。売らなくてもある程度の値段で賃貸に出すこともできます。
そのくらいの価格帯で購入できれば売ってよし、貸してよし、そのまま住んで良しの物件となります。
不動産投資を始めたいという方にもいきなり賃貸用の物件を購入するのではなく、自己で住む物件として購入して、またいい物件があればそちらに移り住むというヤドカリのように家を変える『ヤドカリ投資』というのもおススメです。
初めは自分で居住するために購入するので住宅ローンが組めるので金利を安く抑えることができます。そして次にいい物件が見つかればそこに住み替えて、もともと住んでいた家を賃貸にするという手法です。
物件の購入スピードや資産拡大は遅くなりますが、リスクを抑えることができます。
私自身も3件目の不動産を探しており、良いところがあれば現在住んでいる所を賃貸に出して新しく購入した物件に移り住む予定です。
しかしデメリットもあります。ローンを組める年数が短くなってしまったり、修繕する箇所が多く、結果的にリフォーム費用がかさんでしまう場合もあります。
中古住宅を購入する際は、傾きがないか、柱はシロアリに喰われていないか、雨漏りはしていないか、外壁塗装は問題ないか等最低限チェックするところを押さえておけばそこまでリフォーム費用が掛かることもないでしょう。
住宅のリフォーム、ビフォーアフターについては下記をご参照ください。
私の今住んでいる家は駅から徒歩5分ほどで土地の形も良く、家屋があったこともあり解体前提で売りに出されていました。家の中は前の家主が残していった物が大量にありそのままではとても住める状態ではありませんでした。
650万円の売値から現況渡しでいいので、と交渉したところ600万円まで値を下げることができました。そのまま住める状態でななかったので当然、大規模なリフォームが必要になります。
床の張替え、壁紙の張替え、台所、トイレ、お風呂などの水回りを新しいものに変えました。まだ窓の枠が木枠だったところもあったのでサッシに変更したり、階段が急だったので多少間取りを変更し階段を作り直したりしました。
ほとんど新築を建てるほどの規模のリフォームとなりましたが400万円ほどで完了しました。
自宅の購入費用、リフォーム費用、諸々の諸経費すべて合わせると1000万円ギリギリかからないくらいの値段だったと思います。
頭金を1~2割ほど出し、10年ローンを組み、ボーナス払い無しで月々の返済は6万円台となります。
リフォームありきで購入しましたがここの住宅を購入した基準としては古民家が好きだったことと、土地値以下だったことです。土地値以下で購入できたことで諸事情で手放さなければいけない場合でも売りに出すことができるからです。
もちろんローン返済額を抑えることも一つでしたが、売って良し、住んで良し、貸して良しの家を購入したことで住宅が資産となりました。
新築の家に住みたい!こだわった注文住宅が建てたいなど、どうしても新築や注文住宅がいいといったこだわりがなければ中古住宅を購入して住まわれてもいいかもしれません。
住宅ローンに限らず、固定費を抑えることは資産形成において必須です。
現に私も新築や注文住宅を購入していたら今のように1000万円以上の資産を築くことは到底無理だったと思います。
結果的に資産価値のある家を購入したことで、もしもの時に貸したり売ったりといった選択肢ができたことで心に余裕が生まれました。
世の中には様々なライフスタイルの変化により、住宅を手放さなければいけない時があります。いざそういう場面に遭遇したときになるべく損はしたくないものです。プラマイゼロなら万々歳だと思います。
資産価値のある住宅を購入することで将来的な資産形成の手助けになってくれます。住宅ローンを抑えて余裕を持った生活を手に入れていきましょう。
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